1061人が本棚に入れています
本棚に追加
「緋月!!」
女将の怒鳴り声に緋月はしぶしぶ重い腰を上げる。
ふすまを開けると、女将は真っ赤な顔をして、その場に立ちはだかっていた。
「何ですか?盛りのついた猫みたいな声を上げて。」
緋月の言葉に女将は、なおも顔を真っ赤に染め、ぷるぷると震えながら詰め寄ってきた。
「お前、加藤様を袖にしたんだって!?」
「加藤?」
すぐには思い出せず、少し考え込む。
「あぁ、あの男・・・。」
緋月の言葉にお上さんは、もう言葉も出ない様子・・・。
最初のコメントを投稿しよう!