第10章  葦原中国平定

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スサノオの子孫であるオオクニヌシは、国津神として葦原中国を治めていたが、高天原の八百万の神々は、葦原中国を治めるべきなのは天津神、それもアマテラスの直系の子孫であるべきだと言った。 その為何柱かの天津神を地上に遣わしたが、皆国津神の女神と結婚するなどして葦原中国の住人になってしまい、思うような成果が上がらなかった。 そこで最後に遣わされたのが、アマテラスの孫にあたるニニギ(瓊瓊杞尊、ににぎのみこと)である。 ニニギはアマテラスの命を受け、葦原中国の日向の高千穂峰に降りた。これを天孫降臨という。 ニニギと対面したオオクニヌシは、オオクニヌシの為の宮殿を建造することを条件に、葦原中国を天津神に譲渡することを了承した。これを葦原中国平定と言う。 そしてこの宮殿こそが、後の出雲大社である。 ニニギはその後、コノハナサクヤ(木花之開耶姫)という美しい女神に一目惚れし、求婚をする。 コノハナサクヤは、それならば自分の父であるオオヤマツミ(大山積神)に訊くように言った。 これを知ったオオヤマツミは、自分の娘を天孫の元に嫁がせられるならこんなに名誉なことは無いとして、大変に喜んだ。 そしてニニギの元に、コノハナサクヤとその姉であるイワナガヒメ(磐長姫)の二人を送った。
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