第2章  国産み

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すると今度は完全な子が生まれ、これをきっかけに2柱は多くの子を成していく。 その子らはひとつひとつの島となり、現在の淡路島を最初に、次々と日本列島を形作っていった。 これを八島、または八洲(やしま)、大八洲国等と呼ぶがいずれも日本列島のことで、単に“数多くの島々からなる国”という意味である。 これがイザナギ、イザナミによる「国産み」で、2柱を国土創造の神々とする由縁である。 その後も2柱は数多くの子を成し、山や河等の大地を創っていき、次いで多くの地上の神々(国津神)を成した。 これが次章の「神産み」である。 また時期は不鮮明だが、この最中にイザナギとイザナミを除く別天津神と神世七代の神々は姿を隠した。 姿を隠すとはどこかに隠れることではなく、目に見える形や言葉を成さなくなって、空気のように無意識のうちに存在することである。 よって、この後は登場人物のように神話に現れることはない。
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