ドライブイン

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ある日僕は先輩達と車でドライブをしていました 車の持ち主カタオカさん ナンパ師ミツギさん 核弾頭ササキさん の4人です 最初は楽しくドライブをしていたものの徐々に会話が減りました …嫌な予感 誰かが言いました 「女の子がいる店に行きたいねー」 行きました その日集まった理由は他でもなくドライブです そんな店行く予定なんてありませんでした あの日の僕らを一言で表現するなら「愚か」以外の何者でもありません 車ではなく女に乗りたくなってしまった訳です お見パブでいかにお持ち帰りするか計画を立てる僕ら *お見パブ お見合いパブの略称 キャバクラと違い暇つぶしや出会いを求める一般素人 出会いカフェの兄弟分 中に入ると悲惨そのものでした サラリーマンの横にいるギャルはケータイいじってます 酔い潰れたギャルの横でサラリーマンが寂しそうにDJ OZMA歌ってます 女の子は給料が貰える訳でも何でもないので適当なんです 途端に不安になる僕 「うわ~」って顔するカタオカさん ミツギさんはルンルンです ササキさんはどの娘にするか必死です 4人は2対2に別れて女の子と喋り始めました 僕はササキさんと共に2人の女の子の前に座ります 「この後ヒマ?」 「一緒にドライブしない?」 「つーかDJ OZMAうるせえ」 必死に口説く我々 下半身の赴くままにアクセルを全力で踏み込みました ちなみに下半身は踏んでもらってないです しばらくすると1人の子が酔った勢いか僕に 「弟に似てて可愛い」 「食べちゃいたい」 「DJ OZMAうるさい」 なんか好印象 当時のピヨピヨな僕は馬鹿正直にテンションMAX 下半身のサイドブレーキは上がりっぱなしです 一方、ササキさんにもう1人の女の子が話しかけています 「仕事なにしてんの?」 「ガテン」 あろうことか女の子は「ガテン」を 「えっ!?クンニ?」 と聞き間違えました コイツ薬でもやってんじゃないだろうかと思いました そして時間切れが近づいた僕とササキさんはラストスパート 「暇ならドライブ行こうよ!!」 「金とか気にしなくていいからさ」 僕達は全力を尽くしました 上手く行けば 「そーら!最初からアクセル全開だ!」 「いやん!スピード違反よ!」 とか 「ほらほら右と左どっちがいいんだ?言ってみろ!」 「アナタのウィンカー出すのが先よウフ」 ※注 ドライブのイメージです 夢いっぱいなドライブが皆の脳裏を過ぎってました 夢に終わりました 無念!
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