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「お遊びなんですよ!」
血が飛んだ。
偶像崇拝の腕がザックリと切られている。
怯まずに、偶像崇拝は絶対悪の肩に鉛弾をぶち込んだ。
その向こう側では絶対零度と宵待が戦っているのが見える。
退廃世界は一旦傷の手当をしていて、時間屋は桜相手に暴れているようだ。
虚言症と傀儡は、変わらず奏者の糸業と戦っていた。
「夢路君、こっちに!」
ふいに腕を掴まれて振り返ると、傷を負ったペルソナの姿があった。
「あなたを奪われるわけにはいかないわ。私はあなたを守らなきゃ」
ペルソナの横には、モノクロ。二人はどうやら僕を守る役目を言い渡されたらしかった。
「でも、皆が…」
「あなたが手出ししてどうにかなる状況でもないでしょう?自分の身を守りなさい!」
「ゆめじぃ、こっち!」
二人に手を引かれ、僕は行き先案内人の家の中へ入る。
その瞬間、ふとその人とすれ違い、僕ははっと足を止めた。
「夢路君?」
ダメだ、君が行ったら。
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