-伍【午前零時】

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 やはり。  僕は緊張で息が出来なくなりそうだった。 「君達はここへ何をしに来たのかな」 「何を?決まってるでしょう?夢路君を捕まえに」  ちっ、と偶像崇拝が舌打ちした。 「わざわざここを狙ったのは夢路をおびき出すためってことかな?」  そうか。  ここは絶対に守らなければいけない場所だ。  そうなると、僕みたいな役立たずでもいたほうがマシ。  それに、家に僕一人残してここへ来るのも、万が一のことを考えると避けたい道だった。  だが、そう考えてここへ来たことは、奴らにとっては好都合だったらしい。 「力付くでも、連れて帰りますよ!」  絶対悪は、起こしかけていた体を倒し、地面に両手を着くと、思い切り偶像崇拝の手を蹴った。  銃が飛ぶ。 「くっ…悪あがきはやめたほうがいいんじゃない?」  偶像崇拝は真後ろに立っていた僕の腰のホルスターから銃を抜き、即座に構えた。 「悪あがき?こんなのはね」  ハサミを両手に持つ。
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