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自分の鞄にけつまずいてこけてしまった。
何で、こう言う大事な時に、チャンスを潰すかなぁ。
「・・・ったーーーっっ。」
「だ・・・大丈夫、みや💦気ぃ付けなあかんよ。何で後ろも向かんと歩くねん。」
慌てて私のもとに駆け寄ってくれるさゆり。
こけた私の真横にしゃがんでる。
保ってた“言える距離”を越えてしまった。
ドキッてした。
自分でも分かるくらいに鼓動が高鳴る。
近い・・・。どうしよう。
私の体が硬直していた。
______________
明らかに、みやがおかしいのは分かった。
「みや・・・。誰に何を言われたんかは知らんけど・・・。みやと、気まずくなるのは嫌やねん」
「い・・・いや、違うよ」
「だって・・・みやの様子がおかしいもん。みや、私を避けんといて」
嫌ならこれ以上近付かへんから。
みやはみやでこけたまんまの格好で動かないでいた。
これ以上、気持ちまで離れられたら私は耐えられへん。
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