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みつるは走り続ける。俺を連れて。
「おい、みつる?」
何を言おうが、彼女の耳には届かないらしい。
ずっとずっと、走り続ける。
俺は果たして、今までに、こんなドラマみたいなことに遭遇したことがあっただろうか。
そして一生懸命、何が起こっているのか、心の中で整理しようとした。
……命令って誰からのだよ。
それに俺を殺そうとしてたくせに、何で俺を連れて逃げるんだ?
いったい何が起こってるんだ?
俺が一生懸命考えている途中、みつるはさらにスピードを上げる。
「早く!!!」
なにがあったんだろうか。
みつるは、果たして何者なのか……どうして俺を殺そうとしたのか。
みつるは何も、答えてくれなかった。
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