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みつるの夢に浸っているような顔を見て、俺は気づいた。妙な予感がする。
「天空の城って……みつる、お前まさか」
みつるはさらりと言った。
「見つけてみたいと思わない?」
俺はふっとため息をついた。
……のんきだなぁ。自分がいつ殺されるか分からないっていうのに。
そんなマイペースでのんびりしたところが、みつるなのだろうが。
「とにかく、ここから離れないといけないんだろ? 行こうぜ」
俺は立ち上がり、どこに行くか迷った。
が、西に行くことにした。森の生い茂る。
みつるはくすくす笑いながら、俺の後をついていった。
その姿は、まるで普通の少年少女に見えるだろう。この、残酷な運命すら抱えていなければ……。
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