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そこは、屋敷から数100キロも離れた山奥。
一人の声が、響いた。
「……了解。ではまた」
声の主瑠璃は、銃に弾を込めながら、携帯電話を切った。
「全くバカなやつ。ヒース様にさからうと、こうなるんだよ……」
――パァン
銃声は山にこだまして、勢いよく響いた。
迷いは一瞬だけだ。
自分が追い詰められたときは、殺し屋の本能が働いて、さっさと殺すに決まってる。
瑠璃はある人物を、追っていた。
「確か名前は……神月 みつる、っつたけな。優秀な殺し屋だったのに、いったいどんな風の吹き回しなんだか」
本部の人間、ヒースからの依頼。
神月 みつるを殺す。
それが、今回の依頼だった。
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