‐Ⅰ‐ 逃亡

15/23
前へ
/150ページ
次へ
何人ものプロの殺し屋が狙う……たった一人を殺すため。 命令に逆らうものは、跡形もなく消してしまえ。 それはいつしか作られた、暗黙のルールのようなもの。 しかし。 そんなことは関係ないと思わせるような感情を、みつるはたった今、抱いていた。 ――暖かさ、と言うものだろうか。 うまく表現できないそれは、みつるの恐怖を少しだけやわらげた。 が、その「暖かさ」すらも、殺し屋たちは引き裂いてゆくのだった。
/150ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加