‐Ⅰ‐ 逃亡

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俺は外で、考えていた。 きっとこうしている間も、狙われているのだろうと。 そう思うと、ぞっとした。 ……俺はいつか、殺されるかもしれないってことか。 しかしマイナス思考に考えていても始まらない。 俺は張り切って、食料を探すことにした。 ……そんなこと考えてたら、先が進まないもんな。 みつるを守るために、安心させるために。 とりあえず、食料だけでも探さないと。 「さぁて、湖で魚でも釣ってみるかな!」 と言っても釣る道具はないので、原始的な方法で。 俺はそばに落ちていた、折れそうな細い枝に、ツタをつけて……しがない釣りを始めた。
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