‐Ⅱ‐ 殺人

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俺は帰って、全ての事情を話した。 「……てわけだったんだけど。とにかく、敵か見方かよく分からないやつだったよ」 そして見せたのは、高級そうな銃。 さっきランチェルがくれた全部、みつるの目の前に広げて見せた。 ナイフに、銃に、毒薬。 よく見てみれば、本当にいろいろなものがある。 「これを、ランチェルって人がくれたって……殺しをしろって言ったって?」 俺は頷く。 「だめだよ…私が何とかするから……」 「それじゃダメなんだ。 俺が、守らないと…気がすまない」 みつるは散々反対していたが、仕方なくオッケーを出してくれた。 負けたって所だろうか。 みつるは疲れたというように、肩を落とした。 人を殺すっていうのが、どれほど辛いかなんて知らないから、簡単に約束をした。 「守って見せるから」 みつるは知っているから、心配そうな顔をして、言った。 「大丈夫?」 「大丈夫だ……守って見せるから」 言葉って、簡単に言うものじゃない。責任が取れないのに……言うべきではない。 気づくのは、そう遅くはなかった。
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