-序章- 月が昇る

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何度も何度も、間違いではないかと見直した。 しかし間違いなどではなく、きちんと依頼されている。 ……しかたない。命令には逆らえないわ。 そうやってココロに決めつつも、初めて迷いを覚えた。 本当は何もしていなくて、ただの勘違いとしたら。 何度もそう思ったが、答えは見出せなかった。 「――っ…」 いくら考えても、答えはなかった。 ふと時計を見ると、午後8時。 「時間だ………」 私はいつも使っている遠隔銃ではなく、小型銃を持って私は出かけた。 頭を遠くから打ち抜くなんて、したくなかったから。
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