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姿がわからない相手に少しだけ怯えながら私は仕事場を目指す
送迎の車を頼めば勿論出してくれる
いや、心配したマネージャーが個人的にでも動いてくれるかもしれない
でも気のせいかもしれない
そう、きっと気のせいだから
私は颯爽と歩く
ヒールがカツカツ鳴る音が私の背中をよりしゃんと伸ばしてくれる
皆が私を振り返る
綺麗な 綺麗な私
その時携帯電話が震えたのがわかった
メールだった
「え!」
相手が誰かわかって思わず声が出た
シンだった
『朱理ちゃんへ
起きたかな?
昨日は楽しかった
また会いたい
もう偶然は望めないだろうから俺から誘いたい
ってかまた偶然出会えたら多分運命感じちゃうな(笑)
仕事頑張って
シン』
最後の文章は気になったが、嬉しさでいっぱいになって暫くその場から動けなかった
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