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シンは送ると言ったが、シンの仕事の負担になるのが嫌で 「もう明るいから大丈夫」 と言うと逃げるように帰った 「あ、朱理ちゃん!またね!絶対連絡するから!」 シンが私に叫ぶ 私は小さく手を振るのが精一杯だった そんな私に満面の笑みで大きく手を振るシン それは姿が見えなくなるまで続いた 私は久し振りに走ったせいにして胸の鼓動が落ち着くのを暫く待つと、いつものようにマンションに帰る マンションはオートロックで、かなり綺麗だ 私は郵便受けにいくとロックを外す 中からハガキやチラシがあったので握ると鍵を開けて部屋に入る テーブルにバッグと郵便物を無造作に置くと、視界に「赤い色」が飛び込んできた !? 郵便物とともに花びらが数枚入っていたらしい バラ? 途端に店に送られてきていたかなりの数のバラの花束を思い出した また?  
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