恋なんて!

10/19
前へ
/257ページ
次へ
  「あら、比嘉夜さん。 逃げずに来てくれたのね。」 『逃げる必要がないもの。』 女子が5人、入ってきた。 3人はニコニコしながら、残りの2人はこちらを睨みつけている。 そして全員から憎悪を感じる。 リーダーらしき人は、こちらに近付きながら口を開いた。 …………朽津さんだ。 「用件は分かってるわね?」 『“神くんに近付くな!” ……でしょ?』 こちらも負けじと睨み返す。 それを見た朽津は、顔をしかめ、ため息を吐いた。 「分かっているようね…… 貴方…神くんと付き合ってるの?」 ……………………。 は? 予想もしなかった質問に、頭が停止した。 何でそんな誤解が…… 誰があんな俺様な悪魔と付き合うか! …まぁ顔だけ見るとカッコいいかもだけど…… 性格がなぁ…ナルシだし、俺様だし… …と悪魔の欠点を頭で述べていると 何を勘違いしたのか、朽津は沈黙を肯定と見なしたらしい。
/257ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1776人が本棚に入れています
本棚に追加