第二章~寝て覚めて~

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ガララッ! 海は勢いよく教室のドアを開け中へ駆け込んだ。 朝のホームルーム前ということもあり、他のクラスの生徒も入り交じり、そこにはいつもの喧騒があった。 海はある人物の机へ向かって急いでいた。 しかしその途中、ある女生徒の机にぶつかってしまい、無惨にもそこにあった筆箱の中身が床へ散乱した。 「あっ、ごめん!」 「ううん、大丈夫だよ。」 その女生徒は一度ニッコリ笑うと、海と一緒になってペンや消しゴムを拾い集めた。 「ありがとう。」 「いや、まじごめんね!」 (やべぇ!ちょっと可愛いかも…) 彼女の純真無垢な笑顔に海は頬を赤らめていた。 それから逃げるようにある人物の元へと歩き出した。
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