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入ってきたみんなの視線は、シーツに染み込んだ血とあたしに向けられた。
「なっ……10代目お怪我は!!?」
「してないよ」
「そうですか…ではこれは?」
銀髪さんが指した、シーツの血。
それは、紛れもなくあたしのもの。
「ねぇ。腕ケガしてるでしょ」
黒髪さんが、あたしの目の前に来て腕を持ち上げた。
うん。けっこう掴まれて、血が流れてるけど痛くないや。
感覚も麻痺しちゃったか…。
「雲雀さん離していただけます?」
「うん。いいよ」
黒髪さんは最初乱暴だったけど、優しくシーツの上に置いてくれた。
それを見たみんなは、やっぱりあたしに視線を送る。
怖いよ…でも、怖がると殴られるし……。
少し震えてると、沢田さんが優しく頭を撫でてくれた。
まるで、大丈夫だよ、と言ってるみたいに。
「さて。昨日の続きだね。まずは隼人からよろしく」
「けっ俺は獄寺隼人だ。10代目を傷つけたら殺すからな」
そう言って睨んでくる。正直、泣きそうだけど、泣いたら殴られるから、必死で止めた。
「隼人。そんなにお仕置きされたいわけ?言ったこと忘れた?」
「スミマセン10代目!!!」
「もぅいいよ。次は雲雀さんお願いします」
「僕は雲雀恭弥だよ。恭弥でいいから。何かあったらおいで。キミなら聞いてあげる」
そう言って雲雀さんは、あたしの頭を撫でた。
「次は武ね」
「オレは山本武なのな!よろしくな」
にかっと笑って、あたしの手を握ってくれた。
「じゃ最後は骸」
「僕は六道骸です。大丈夫ですよ。危害は加えません。むしろ護りますよ」
そう言って雲雀さん同様に頭を撫でてくれた。
「うん、じゃ解散。任務に向かって」
そう沢田さんが一言言うと、みんなは病室から出て行った。
「」
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