act.3 トラウマ

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しばらくして。 先ほど出て行った人が帰ってきた。 「今から紹介するね?」 「はい……」 返事を返すと、7人の人が入ってきた。 しかも全員男の人。知らず知らずの内に体が震えてた。 「オイダメツナ。コイツ誰だ?」 最年少かと思われる人が銃を向けてきた。 やっぱりあたしは何処にいてもイラナイみたいだね。 「銃を向けるなよ。コイツは新しい使用人だから」 「あぁ?どういう事だよ」 「ハイハイ。後で説明するから」 「10代目!コイツスパイかも知れません!!」 銀色の髪の人があたしを睨みつけながら言う。 「隼人。俺の決定になんか文句ある?」 「スミマセン!」 ヤバ…震えが止まらない…。 気づかれるかな……。 そう考えながら、様子を観察する。 「ねぇキミ強いの?」 他の人を無視して話しかけてきたのは、つり目の怖そうな人だった。 「強くないです……」 カタカタ震える体を抑えて返した。 「ふぅん…」 「大丈夫ですか?」 続けて話しかけてきたのは、赤と青のオッドアイの人。 「あ…へ…いきです…」 怖いけど、気づかれたら殴られる。今までそうだったから。 「どこが平気なんですか。体震えてますよ?」 キヅカレタ。 反射的にあたしは部屋の隅で縮こまる。 所謂、癖みたいなもの。 あたしの行動に全員が注目していた。
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