act.3 トラウマ

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気がつくと、あたしはベッドの上だった。 多分、誰かが運んだんだろう。 すると、ドアを開けて誰かが入ってきた。 「大丈夫?」 一番最初に会った人だった。 「はい…ごめんなさい」 「何で謝るの?」 「迷惑…かけたから」 「大丈夫だよ。驚いたけど迷惑だなんて思ってない」 「あ…りがと…っ」 泣きたくないのに涙が出る。 今まで、こんな風に優しくしてもらったことないから……。 「今日はいいから休みな?」 「はいっ……」 「一応名前言っとく。俺は沢田綱吉。ツナでいいから」 「わかりました…」 「ん。じゃまた後でね」 そう言ってツナさんは出て行った。 ………ねぇあたし、まだ生きてていいのかな? イラナクないかな? ホントは…生きたかったんだ…。 こんなあたしの思いは宙に消えた。
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