act.4 彼女について

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倒れたゆいを抱え上げ、近くにいた隼人に、医者の手配を任せて、医務室へと運ぶ。 しばらくして、専属のドクターシャマルが来た。 「よぉボンゴレ坊主。で、患者はこの娘か?」 「あぁ」 「了解」 気を失ったゆいを慣れた手つきで見ていくシャマル。 しばらくして診察が終わったのか、ゆいから離れた。 「で、どうなんだよ?」 「体はたいしたことねぇ。ただココロが酷く傷ついてんな。ま、彼女次第…としか言いようがねぇな。オレに出来ることはない」 「そうか…」 「そういやこの娘、新しい使用人か?」 「あぁ」 「ならいつでも呼びな。来てやるよ。じゃあな」 そういい残してシャマルは去っていった。 ココロのキズ…か。 相当深いんだろうな。 この時、俺はただぼんやりそう思っていた。 それが後になって、後悔することになることも分からずに。
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