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倒れたゆいを抱え上げ、近くにいた隼人に、医者の手配を任せて、医務室へと運ぶ。
しばらくして、専属のドクターシャマルが来た。
「よぉボンゴレ坊主。で、患者はこの娘か?」
「あぁ」
「了解」
気を失ったゆいを慣れた手つきで見ていくシャマル。
しばらくして診察が終わったのか、ゆいから離れた。
「で、どうなんだよ?」
「体はたいしたことねぇ。ただココロが酷く傷ついてんな。ま、彼女次第…としか言いようがねぇな。オレに出来ることはない」
「そうか…」
「そういやこの娘、新しい使用人か?」
「あぁ」
「ならいつでも呼びな。来てやるよ。じゃあな」
そういい残してシャマルは去っていった。
ココロのキズ…か。
相当深いんだろうな。
この時、俺はただぼんやりそう思っていた。
それが後になって、後悔することになることも分からずに。
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