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「シスター、フォウンお兄ちゃん助かるの?」
少女がティナ問い掛ける。ティナはしゃがみ、微笑みながら少女の頭を撫でると、
「大丈夫よ、危ないから離れていてね。」
と安心させるように言った。少女は「うんっ!」と言うとティナから離れた。ティナは立ち上がるとサザラに問い掛けた。
「どう、この檻壊せそう?」
「壊すものをちゃんと指定すれば壊せるよ。」
「出来るのね!」
「でも、このままだと崩れたコンクリの破片が彼に直撃しちゃうんだ。」
「それなら私が魔法を使えば問題無いわ。」
「うん!じゃあ、お願いね!」
サザラはフォウンの囚われている檻にすいすい登るとチョークセットを取り出し、その中の1本でさらさらと文字と魔方陣を書き出した。サザラが書き出したのを見てティナは、魔法を発動させるため呪文を呟く。
「「主よ、彼の者を護りたまえ」」
「ティナ!準備は良い?」
サザラが問い掛けるとティナは大きく頷く。頷くのを確認するとサザラは檻の上から飛び降り指を鳴らした。すると、がらがらと音を立てながらフォウンを避ける様に檻が崩れた。
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