詩音の想い<崩壊>

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2月に入って 羽音が帰省してきた。 羽音の顔をみるなり 詩音は泣いてしまった。 羽音は何も言わずに 抱きしめてくれた。 雅志が本当に心配してるよ。、 兄貴なんだから ちゃんと甘えなさい。 羽音はそうやって 何度も何度もつぶやいた。 少し、ココロが軽くなった。 そんな日だった。 あたしのはたちの誕生日前日。すっかり忘れてた。 デンワがなった。 デンワ恐怖症かもしれない。 母親が倒れた、 そんな看護婦さんの声が まだ耳元に残ってるから。 羽音にうながされて 電話に出た。
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