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「黙れ。見せ物になるくらいなら飢え死にした方がマシだ」
と誇り高き野良猫は叫んだ。
「すいません」
と僕は謝った。
それから叫び声を聞いた人達が、通りに集まってきた。
彼らは野良猫を見ている。その野良猫が叫んだことに気付いているようだが、誰もなにも言いだせない。
野良猫は彼らが呆然としているうちに、大きな道路に飛び出し、通勤中のサラリーマンの青い車にひかれる。
喋れる野良猫は自殺した。
僕が挨拶した朝に。
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