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(駄目だ。僕のせいで山口は巻き込まれたんだ。僕がしっかりしていれば……)
遂に我慢出来ず、目から雫がこぼれ落ち、ちっぽけな拳を濡らした。
無情にも時間だけがいたずらに過ぎていく中、背後から聞き覚えのある声が聞こえた。
『困り事かぁ?』
不気味に目を光らせながらガーゴイルは神原の部屋にやってきた。
神原はガーゴイルの前に縋るように座り込む。
「お願いだ! 助けてくれ! 山口が大変なんだ!」
神原は泣きながら土下座をし、ガーゴイルに頼み込んだ。
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