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「…なんで…?」
私が呟くと父が顔を上げた。
「なんで…離婚したの…?なんでお父さん、そんな顔するの!?お母さんだって…
…だったら…」
限界だった。
一度口を開いてしまうと次々と言葉がついてでる。
「離婚なんてしなきゃよかったじゃないっ!!」
「…っ…ごめん…本当に…ごめんな…」
後から思うと、父の泣き顔を見たのは初めてだった。
私たちの悲しみを知らずに、外は母の好きな桜が満開だった―――
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