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「だったら…いつならいい?」
私は泣いていた。
父は私の涙を拭いながらさらに言う。
「そうだね…
お前が高校3年になってから。つまり4年後だ。時期は――そうだな、お前の名前の季節にしようか、ハルナ。…そして母さんの好きな季節にね。」
「…どうせなら始業式の日とかは?」
「それがいい。何より父さんが覚えやすいしな。」
―――…
「今日が…約束の日だったよね、父さん…」
「そうだ。」
父は溜め息をつき、そして口を開く。
「…父さんと母さんが離婚したのはな、お前にある事実を隠すためだった。」
――――え?
「…私に隠すため…?」
「そうだ。…春菜、お前は…」
…息が止まるかと思った…
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