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二時間近くは探しただろうか。少年は先刻と同じベンチに座っていたが、先程よりその表情には疲れの色が濃く出ていた。
「居ない……はぁ、こんな生活嫌だな……あれ?」
少年は一人そう愚痴ると、周りを見回す。と、ふと広場の反対側へと歩いて行く集団に目が止まった。
それは黒いローブに身を包んだ五人組で、何かを囲うようにその歩みを進めていた。
「怪しい……あんな人達見たことないや。声を掛けよう」
少年が暫く眺めていると、その中心には誰かが居る事が分かった。
そして少年は立ち上がり、その集団へと向かい歩いて行った。
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