The first contact

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チョークで黒板を叩く単調な音が眠気を誘う教室。 ……眠たいなぁ。 必死で眠気と戦いつつふと教室を見渡して見れば至るところで机に臥せっている生徒が多々見受けられた。 ワンマンで授業を進める教師。 暇……。 隙を見て携帯を弄るも退屈しのぎにはならなかった。 気がつけば手に持っていたシャーペンで机に落書きをしていた。 あ…、本音が……。 消そうと思ったときには時すでに遅し。 「ほぉー、そんなに俺の授業が退屈か王子?」 王子と呼ばれたのは黒い髪の毛をサイドで纏め制服を軽く着崩したやや気の強そうな少女―王子柚葵だ。 彼女は一見普通の女子高生なのだが我が道を貫き通すため教員を敵に回すことが多々ある。 故に彼女は教師に目を付けられ落書きだけでもごちゃごちゃ言われるのだ。 「えぇ~そんなこと無いデスよぅ。被害妄想激しすぎですよセンセ」 さてどうやってこの状況を打破するかと悩んでいたところで キーンコーンカーンコーン 良いタイミングで鳴るチャイム。 「あ、ほらチャイムなりましたよセンセ」 「くっ、毎回毎回タイミング良いなお前」 「日頃の行いが良いんで。」 悔しそうな顔を浮かべ教室を後にする教師。 その教師をニッコリと送り出す。 「はぁー」 教師か見えなくなってから肺が空になるまで息を吐き出す。 「どうしたプリンス?」 「んー、否、彼奴の授業疲れるよなぁって。 てか、その呼び方辞めてって言ったじゃん」 「アハハ、ごめんね柚葵」 「もー」 笑いあって居るけど疲れるのはあの教師だけじゃない。 皆そう。 笑うのが息苦しくなってきたのは何時からだろうか。 柚葵はまた深いため息を吐き出した。
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