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フィルグリーンズ王国の王
アルダ・スオーリ・デ・フィルグリーンズ
まだ18歳の若さである。
前王であるルーファスが亡くなってアルダが玉座を継いだのは14歳の時。
父が生きていた頃は、国は安定し穏やかなすばらしい日々が続いていた。それが徐々に不穏さを増し、城に集う貴族達は、権力争いに明け暮れていた。
アルダは決して無能な王ではない。だが、若さが仇となり有力な貴族が権力を助長させつつあった。
現在、アルダには6人の花嫁候補がいる。
それは皆、貴族達がさらに権力を手にするために我も我もと差し出した娘である。
唯一違うのは、今の最高権力者である左大臣クレオーニア伯爵の娘、エディスだった。彼女は家柄と年齢によって妃候補になるべくして数えられた姫である。
だが、そんな日常を凌駕する大変な事態が起こった。
魔王が出現し、国土を無茶苦茶に荒らしたのだ。
フィルグリーンズ王国の中にいる有力な騎士、魔術師達が、抵抗すべく立ち向かったのだが、皆、戦死、負傷、行方知れずとなってしまった。
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