50人が本棚に入れています
本棚に追加
ライトは溜め息をつきながら言った。
「お前の下界での名前…世羅という名は天使になることで違う名に変わる。」
「……え?」
私の名前が変わる?
もう……あの【約束】は果たせないの?
「あの……私、天使になる前に約束を果たしたいんです!」
力強く言った。
すると、ユマが
「知っています。
だから、まだ名前は失っていないでしょう?」
と、私の頭に手を置いた。
「……ユマ?
どうして知っているの?」
「それは……此処の管理人の特権ですかね?」
「ま、オレもユマから聞いていたがな。
しかし、死んだ人間が生き返って下界に降りる訳にはいかない。」
それはそうだろう。
誰だって死んだ人間が目の前でへらへら生きていたら目を丸くするだろう。
「じゃあ、どうすればいいんですか?」
「違う姿で会いに行くことしか出来ない。」
それを聞いた私は、少し迷った。
だが、決意は固かった。
「それでもいいです……!行かせて下さい!!」
最初のコメントを投稿しよう!