遺言

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 すると彼は、    「そうだね。でも、これでアイツが他の誰の物にもなら無い事が決まったしね。」    と、ニッコリと笑顔で言いました。私は耐えられなくて号泣。    それでも彼は殆ど無表情で、まあまあと私の肩を抱いてくれました。    出棺の時、「これが最後のお別れです。」って式場の人が言った途端、    彼は耐え切れなくなって、崩れるようにボロボロと涙を流し始めました。    子どもの様に、大きな声をあげて。    その姿を見て、またしても私は号泣でした。
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