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骨髄異形成症候群
日本人患者数
2002年 3000人
骨髄に造血幹細胞の前腫瘍細胞である異型クローンが生じ、正常幹細胞を凌駕して増殖する結果として正常の造血が抑制される。
また異型クローンから造られる血球細胞は異常細胞なので末梢血に出る前に分解されるが、この様な無駄な造血を無効造血と言う。
形成される血球は形態も異常で寿命も短い。
発症時の症状は乏しい。無症状かあるいは赤血球の産生が低下して慢性の貧血を来たす。
貧血の型は一定せず、大球性から小球性までとりえる。
白血球減少が高度な例で感染症の合併、血小板減少が高度な例で出血傾向が見られるものの、血液検査で白血球減少、血小板減少、汎血球減少が偶然発見されることも多い。
予後は不良である。
予後良好の不応性貧血で生存年数は約5年、予後不良のタイプでは1年程度である。
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