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――ゲートに入ると、少年によってあたしの手に再び枷がはめられる。
首に黒い字で『7』と刻まれた彼は、あたしの付き人だ。
名前をハリスという。
数字は奴隷少年に振られる番号である。
あたしの記憶が正しければ、確か77まであったはずだ。
1から10までの番号の少年たちは上級の戦士の付き人で、77人集められた少年たちの中でもかなり美形な上、身だしなみも上品なのだ。
ただし、眼は死んでいるが。
ハリスは無言であたしを促すと、闘技場から外に出る通路へと入る。
中は非常に暗く、ところどころ壁にランプが掛っている程度。
気持ち悪いほどジメジメとしており、カビ臭いにおいがツンと鼻の奥をつく。
その通路を抜けると、『門の間』という広場に出る。
奥には扉が4つ並んでおり、1から4の番号が振られている。
その先にあるのが奴隷少女たちの生活している、ボックスと呼ばれる建物だ。
ちなみにあたしは1番のボックスに部屋がある。
門の間の隅でズッシリと腰を据えているのは、番犬ケルベロス。
体長2メートルほどで3つの首を持つ地獄の魔物である。
この闘技場内にはケルベロスが10匹ほど飼われているのだ。
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