それぞれの歯車。

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3人がお互いの気持ちを知っても 何も変わる事なかった。 いつもどおり笙梧が美奈を茶化して 凛子が怒りにくる。 仲の良い幼なじみだ。 凛子は笙梧の気持ちにも応え 美奈の気持ちにも応えている。 それは笙梧も承知の上での事。 さすがに美奈は遠慮がちだが 凛子は別に気にもしなかった。   『好きなったのがただ女の子ってだけで 別に何も変じゃないじゃん? それとも美奈は嫌?』   いつもは美奈から腕を組むのに 最近は凛子から手を繋ぐようになってきた。 気持ちを伝えた分、美奈は照れていた。 凛子が自分を偏見なく 真っ直ぐ見てくれる。 自分が望めばそれに凛子が応えてくれる。 美奈にとっては夢のようだ。   『なぁ…お前ら仲良過ぎ… ってかさ!くっつき過ぎやろ!?』   たまに笙梧が嫉妬する。 そんな笙梧がたまらなく 可愛く感じる凛子。   『女の子同士やもん 校内で手繋いだって 平気やろ?♪』   何も言えない笙梧の 顔をみて更に嬉しくなる。   でも何気にいつも笙梧の 横には凛子がいる。 その気持ちに笙梧も 気づいているから気にならない。
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