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「あっ…あの~…さ、とりあえずあなたとは付き合えないんで、ごめ…」
「何で?!」
再び高速で遮られた。断る理由がありすぎるんだよ!!
「無理無理!無理です!ほんっと無理だから!ほんっとごめんなさい!」
はっきり言った。
たいていの人ならこれで引いてくれる。
しかし、考えが甘かった…。
「うっ…うえ~~ん!!どうしてぇ~~~っ!?」
彼女は子供のように声を荒げ泣き始めてしまった。
どうしてって言われても…、うわぁ~更に通行人の視線が痛い。
彼女は益々泣きじゃくり、もはや「OK」を出さないと収まらないんではないだろうかという勢い。
やばい…どうしよう。
ここはもう、あれしかない。
逃げる!!!!
「ごめーーーーん!!」
あたしは一目散に逃げた。そりゃ脱兎の如く。
後ろから断末魔の叫びにも似た声が聞こえて来たけど、そんなのどうでもいい。今捕まるわけには行かないんだ!
…何だかプリズンブレイクしてるようだ…。
ちと大袈裟か。ハハ。
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