気持ち、ウラハラ

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「きゃあぁぁぁぁーっ!!綾ちゃんその顔どうしたの?!」 階下から耳をつんざくような母さんの悲鳴が聞こえた。 母さんが驚くのも無理はない。綾千代の右頬には握力60のあたしの平手打ちがヒットし、真っ赤に膨れ上がっているはずだから。 あの後…正確に言うとキスをされた後、あたしの思考は停止していた。 初めてのキスをいきなり奪われたのだ、当然だと思う。 その状況をいい事に、綾千代は再びキスをしてきて、舌まで入れてこようとしていた。 そりゃ許しませんよ。あたしは思いっきり綾千代の右頬を殴り、直ぐさまそこから走り去った。 あいつ…一瞬でも心奪われそうになった自分が恥ずかしい。 それから帰るまで頭の中でずっとトイレの中での出来事がエンドレスリピートしていた。 帰り際、ヒカルに「鞠緒、あんた口からエクトプラズムが出てるけど…死ぬなよ?」と言われた。
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