気持ち、ウラハラ

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「はあ…あたし知らないから…。」 綾千代に半ば投げやりに言った。 その言葉に綾千代の表情が引き攣ったのが分かった。 結局、拓海とヒカルの強引なごり押しに負け、あたしと綾千代は半分拉致されるんじゃないかと言わんばかりにがっちりガードされ、カラオケに連れていかれた。 「はいはいはいっ!とりあえずワンドリンク制だから何飲む?あたしはアイスココア!」 「俺、コーラ!」 「あたしは…ミルクティー、アイスで。」 「わたくしは…この、カルアミルクというので…。」 『ちょいちょいちょいっ!!』 綾千代の言葉に3人総ツッコミを入れていた。 カルアミルクって酒だろう! しかし、綾千代の顔を見ると何が起きているのか分からないようだ。 「綾千代ちゃん、それお酒。頼めないっすよ、いくら綾千代ちゃんの頼みでも。」 「えっ?あっ、わたくし全然知らなくて!すみません。で。では…こぶ茶を…。」 また渋いな…。 「んじゃとりあえず頼むね~。」 そう言い、ヒカルが備え付けの電話の受話器を取り、注文する。 その間に、拓海が綾千代にものっすごいアピールしだした。
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