恋の道

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「沖田さん…起きてますか?」 沖田さんの新しい部屋の前で声をかける 「クスクス…誠さんですか?ちょうどいいところにどうぞ」 沖田さんはどこか楽しそうに笑っていた 何かいいことでもあったのかな?? そんなことを考えながら部屋の障子を開ける 「誠さん」 沖田さんはニコニコ笑いながら私に手招きをした 「はい?なんですか?」 頭に?を浮かべながら沖田さんに近づく 「一緒に読みますか?」 沖田さんは一冊の本を読んでいたみたいだ 「なんですか?その本」 「…実はある以外な人物が詠んだ俳句なんですけどある人の部屋で見つけちゃって暇だからもってきたらおもしろいのなんの」 短歌か 百人一首みたいな感じかな? あ…でもあれはもっと長いか 「さぁさぁどうぞ誠さん」 沖田さんが布団をめくって横をポンポンと叩いたので私はそこへ入った 寝転んでお煎餅を食べながら俳句を見る沖田さん 私もその俳句に目をやった さっきちらりと見えたんだけど 『豊玉発句集』 っていう本みたい
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