ＭＡＫＯＴＯ

恋の道

｢へったくそですよね～この俳句♪｣

ﾌﾟﾌﾟﾌﾟなんていいながら毒をはく沖田さん

誰が書いたんだろうか

作者さんご愁傷様

｢梅の花　一輪咲いても　梅は梅

…ﾊﾊﾊ当たり前ですよねぇ～梅の花が桜になるわけないですもん｣

｢…そ…そんなに笑っちゃ失礼ですよ｣

でも確かになんか当たり前な俳句だなぁ

｢おもしろき 夜着の列や 今朝の雪

当たり前のことばっかりですね。もう少し…昔の人の俳句を参考にすればいいのに｣

バリっと煎餅のかじる音を響かせて沖田さんが笑う

｢しかも誠さん！春の月とか梅の花とか桜とか季語の使い方も下手ですよね～。これいれたら風流とかおもってんですよ。馬鹿だなぁ｣

そこまで言わなくてもとツッコミたくなるぐらいの暴言

一体誰のなんだろう

｢しれば迷いしなければ迷わぬ恋の道…法の道っていうやつもありますけど他に何か思いつかなかったんですかね～｣

しれば迷いしなければ迷わぬ恋の道

｢私でもそれ結構好きです｣

私がそう言ったら沖田さんが笑った