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「……ん~。近藤…ここは誰か掃除でもしてやがんのか?」
「え?あぁまあ誠くんがやってくれてます」
大広間にくるまえにいろんな部屋をのぞいた松本先生は頭をかきながら近藤さんと話し出した
「…誠。ねぇちゃんの名前か」
「はい誠といいます」
私の名前をいっこうに聞かなかった先生がはじめて誠と呼んだ
「あんた掃除してねぇ部屋もあるだろ?なんでだ?」
「え?いや…男の方なんで結構断られます。恥ずかしいとか申し訳ないとか」
私の掃除を拒まないのは隊長の名をした人とかその上の人たちだけだよね
「…成る程な」
松本先生は真剣な顔で近藤さんを見た
「近藤…あんたの隊士怪我してるやつと病もち。治りのはやいやつと遅いやつの違いはわかるか?」
「え?あ?」
近藤さんは困ったように頬をかいた
「この誠という姉ちゃんが清潔にしてくれているのに関してはほめてやろう。だがはっきりいってこの女子がいなかったらこの倍病もちが増えたと思え」
私の頭をグシャグシャと松本先生が撫でた
私…新撰組の役に立ててるの??
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