誠の不幸

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「私も着替えてこよ」 誠はそういいながら道場を後にした 女でも誠の心を持った強い子に育ちますよーにと 父がつけてくれた名前だった 昔から剣道が大好きで誰にも負けたくなかったし 人一倍練習した 「゛誠…剣道は力では絶対勝てないよ。強い心で精神力で敵から目をそらさず立ち向かうんだ゛」 呪文のように毎日毎日教えられた お母さんが生きている頃は女の子がするよーなこともしていたけど お母さんが死んでからは私は本当に剣道一筋だったと思う カチャ 自分の部屋に入り母が写っている写真に誠は笑いかけた 「お母さん。私ドンドンじゃじゃ馬になってるよ」 お母さんを守れるくらい強くね… 服とタオルを取り出しお風呂場に向かう 「隙がみえたらそこをつく!!!か…」 そんなことを呟きながら誠はお風呂に入っていった
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