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「うぅ~寒い寒い寒い!!何で冬は、こんなに寒いのかね~?」
「…それは冬だからじゃ有りません事?」
冬の冷え込みがより厳しくなるこの頃、ここ雛見沢にある分校では、始業前の僅かな時間に生徒達はあちらこちらで話に花を咲かせていた。
魅音はかじかむ手を擦りながら「あ~こんな時の授業はマラソンがいいね~」と呟いた。
沙都子は、軽く嫌な予感がしつつも律儀に聞き返した。
「…その心は何ですの?」
「ランニン、グ~…何ちゃって」
沙都子は呆れ果ててポカンとしていた。
そんな様子を見ていたレナは、少し気恥ずかしそうに魅音に話し掛けた。
「魅ぃちゃん…それはちょっと…ね?」
魅音は、さすがに自分で言った言葉に恥ずかしさを覚えたのか、デヘヘと笑って誤魔化していた。
梨花はみんなのやり取りを傍観しつつも別の事を考えていた。
「後3ヶ月で圭一が転校してくる…今回はどうなるのかしらね?やっぱり6月に、私は死んでしまうのかしら?」
そんな梨花の考えを読み取ったのか羽入が心配そうに梨花に声を掛けた。
「ま、まだそうと決まったわけじゃないのです。それに、後4ヶ月もあるのですから何か対策を…」
「後4ヶ月しかないのよ…」
梨花の諦めにも似た冷たい言葉に、羽入は何も言えなくなってしまった。
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