288人が本棚に入れています
本棚に追加
―次の日―
私は早く昼食をすませて先輩の教室に行った。
部活の先輩がいたので声を掛けた。
「花梨先輩!鈴木先輩いますか?」
『お~愛理~鈴木?いないよ?どしたの?お前も告白かぁ?笑』
花梨先輩はかなりボーイッシュな人で自分の事を“俺”と言う…結構仲が良くよく愚痴や悩みを聞いてくれる頼りになる先輩。
「違いますよ//これでも一応彼氏いるんですから…笑」
そう…この時私には同じクラスでバスケット部の彼氏がいた。
友達として好きだったのがいつの間にか彼氏彼女の関係になっていた…
『そうだよね♪鈴木ならまだランチルームじゃないかな…』
「わかりました。ありがとうございます☆じゃぁ先輩また部活の時に…」
『おう♪後で報告まってるよ~』
そう言って先輩と別れた。
私はがっかりしながら教室に戻る。
階段を上り終えて驚いた…教室の前に人だかりが出来ていたからである。
「ぇ…何この人だかり…」
その場で立ちすくんでいると…友達の有里が私の所へ走ってきた。
『愛理、愛理!!やばいよ…鈴木先輩が愛理に会いたいって教室に来てるよ!!今はサッカー部の奴らと話してるけど…どうしたの?鈴木先輩となんかあったの?ちょっと…!』
私は有里の話が耳に入らなくなって気が付いたらその人だかりに向かって走っていた。
人だかりをかき分け教室に入ると、そこには昨日私に電話をくれた人…
そう、鈴木俊介がいた。
先輩は話をしていたが私が入り口に立っている事に気が付き笑顔で手を振りながら近づいてきた。
『よっ♪昨日話しやつ届けにきたよ』
先輩は満遍の笑みでそれをポケットとから取り出そうとしたけど…私は周りから聞こえてくる私に対する悪口や罵声に耐えられなくなって先輩の腕を掴んで走りはじめた。
『ちょっ…愛理ちゃん?どうしたの?急にっ!』
私に色んな声が耳の中に押し寄せてきて雑音に聞こえる…その雑音が消えるまで走った…
先輩の手を引きながら…
最初のコメントを投稿しよう!