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教室に戻ると私を白い目で見る女子と私や私の彼氏にわざと聞こえる様に…
「古川のやつ地味な感じのくせに二股とはやるよなぁ…」
聞こえない振りをしたが耐えられなかった…
席に着くと隣の席で彼氏が私を睨んでいた…
しばらく目を合わせていると彼氏の口が小さく動いた…
―死ね―
「ぇ…」
堪えていた涙が筋になって目尻から流れるのが分かった…そんな私に向かって彼氏は、
『泣き真似してんじゃねぇよ…ブス!!』
そう言い残し教室から出ていってしまいたかった…みんなが彼氏への同情の意を口にする…
勿論、私に聞こえるように…
逃げ出したかった…
学校なんて辞めてしまいたいと思った…
夢であって欲しいと願った。
放課後になり部活動に行った…
部活なんてしてる余裕はない…練習に身が入らない…頭の中で色んな事がグルグルと回りつづけた…
死にたいな…
部活が終わりそんな事を考えながら学校を後にした。
そんな私の気持ちを察したのか親友の泰子が私に
『死ぬなよ…あたしにとって愛理は大切な人間なんだから』
と言って背中をポンポンと2回叩いた。泰子の優しさが心を包んだ…私にとっての泰子は一番の理解者でもあり一番喧嘩できる人。
泰子がいなかったらきっと自分から命を絶ってた…
泰子…ありがとう…
もう大丈夫…そう思ったのもつかの間…
これから何が起こるかも知らず眠りについた…
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