残り香

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残り香

たくさんの人が 行き交うこの街並み 懐かしく愛しい 香りがした ずっと大好きだった 貴方と同じあの香り 思わず捜したくなる気持ち だけど アタシは振り返らない… どれだけ笑顔でいても 貴方には見透かされてた アタシの心の奥底の闇 どれだけ頑張って隠しても 貴方だけは気づいてくれてた アタシの心の弱さ 貴方の腕の中だけ 素直なアタシに戻れる場所だった いつもいつでも さりげなくそばにいて かけてくれる言葉は少ないのに 優しく強くあたたかく 抱き締めてくれた貴方は 今は他の誰かのもの… 貴方がいなくなり ポッカリ空いた心の隙間埋めるため わざとらしく忙しくしてみたり 他の誰かを捜したり… それでも心は充たされないまま 心が… 身体が… 求めるのはいつだって 優しくあたたかい 貴方の笑顔と 貴方の優しさと 貴方の逞しく力強い腕と 貴方のあの香り もしも願いが叶うのなら… もう一度 貴方に逢いたくて もう一度 貴方の声を聴きたくて もう一度 貴方に触れたくて もう一度だけ 貴方の香りに包まれたい たくさんの人が 行き交うこの街並み 懐かしいあの香りを辿って 今でも大好きな 貴方の面影を捜して また1人 アタシは振り返る…
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