私は…

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「じゃ、儂の家に来るかの?」 と提案してみれば、 ハッと顔を上げる少女。 「…なっ、何よ!そんなこと言って!一度都心に行った時も言われたわ!それも体目当ての男共にね!!!言っとくけど私はそんなに軽い女じゃないのよ!!」 そう、叫ばれた。 少女の顔をよく見れば、輪郭や鼻筋、目もよく整っていて全体的にはやや丸っこく童顔に見える。 肩甲骨の辺りまで伸びた髪もアクセントになって確かに可愛い部類に入るだろう。 しかし、 「興味ないことじゃ。来たくないのなら来なければ良い…ただ、冬の青梅は寒いぞ。死ぬなよ」 特に感情もなく言い放った。 改札に向かおうとしても無言でまた俯いてしまったので僅かに気にかかるが無視した。 しかし、そのまま改札に向かい定期券で改札を通ったところで顔見知りの駅員に止められた。 「なんじゃ?」 「いや、あの娘なんとかしてくれないかな」 「と言われてものぅ」 「あのままじゃ死んじまうかもしれねぇし、けどあの娘頑固でな、俺の話なんざ聞きゃしない。なんとかしとくれよ、恭児」 「だがのぅ、儂はちょいと嫌われたようでの?それに、女は苦手なんじゃが…」 「じゃあ、この毛布だけでも届けてやってくれ」 と駅員に無理矢理持たされた毛布を仕方なく少女の元に届けるため、渋々改札を一度でる。 「…んと、もうすぐ終電だからな」 駅員の声を聞き、もっと早く言えと思ったがそんなこと言っても仕方なく、サッサと届けるべく少女の下に向かった。
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