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「何にするの?」
と俺に振って来た。
実際甘い物は嫌いだ。けど、今日はいつもとは違う。だからこそ俺はこんなことを言ってしまった。
「好きなのを選びなさい」
「良いの?」
「あぁ。」
言って選んだのが、ミルヒィーユだった。唯一ミルヒィーユだけが食べれるのだ。
それは、あのパイ生地がサクサクしていて好きなのだ。
もちろんのあは知っている。今日は何かあったか?
夜、七時くらいに家に帰って来た。あのケーキ屋に行ったきり荷物も増えることは無かったが、のあの荷物が二つくらい増えていて、また大事そうに抱えている。
夕飯は俺が好きなドリアにするみたいだ。
そして、ケーキだ。
何を企んでいるのか未だにわからないな。
思い出したくはないから(色んな事)全て無視だ。
準備をしてる間に俺は、自分の部屋にいる。後で呼ぶからっていったままごそごそ下で物音がする。
「明久ー良いわよ。」
期待と何かを胸に残してつつ恐る恐る下にいく。
ドアのノブに手を掛けると
「お誕生日と結婚記念日…」
「………………。」
「おめでとう…明久」
そう言う事か。
参ったな。全部押し付けてしまったみたいだ。
あと、歩きながら大事そうに持っていた袋を渡された。
その中身は………。
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