会えない時も手紙をくれる

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その中身は………。 一つ目の袋には、前から欲しかったネクタイが入っていた。 二つ目には高そうな会社に持っていくカバンが入っていた。 そして三つ目には紙に包まれていた。開けると、結婚した当時の若い俺たちがいた。 そう写真縦だったのだ。 家には数え切れないほどの写真が傘ってある。一年ごとに誕生日、結婚記念日の日に写真を撮るのだが、今回は結婚式に撮った写真だったとわな。 「ふっ…………サンキュー」 「どう致しまして。 明久さん。」 少しだけ、高校時代の卒業式の事を考えていた。 春・卒業式当日。 のあからもらった手紙にはこう書いてあった。 『一年から三年まで貴方を見てきた。 少ししか話す機械は無かったけど、それでもかっこよくてスポーツが得意で、全国大会の時は怪我をして。 無茶をする人だった。けど、そんな所が自分にとっての一目惚れだった。 あの桜が咲いている所で待ってるね。この手紙は私の三年分の気持ちだから。 好きですよ。 貴方の事が…。 』 そう書いてあったのだ。言われた通りに桜のある場所に行った。 そこで自分の気持ちを伝えたのだ。それが始まりだった。 付き合い出してからも、わがまま一つ言わない人で繊細で優しかった。 この人と巡り会えて好きになって、どんだけの幸せ者かと思った。
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